張莉穎老師の中国茶レポート  Vol.4
安渓鉄観音の製茶方法 - 伝統的製茶・機械式製茶・最新の機械式製茶の違い -
今年5月、烏龍茶の製茶方法を調べる為、私は安渓省西坪の鉄観音の産地へ行ってきました。

最近人気のある鉄観音は、水色が青く透明で、香りが高く、味が爽やかで、茶殻を見ると、茶葉は緑色です。 一方、昔ながらの伝統的な製法で作られた鉄観音は、水色が黄金色で、持続性がある花の香りがし、味が濃厚で甘く、そして飲茶後のお茶の味と香りが口の中に残り観韻があり、茶殻を見ると茶葉の周辺が紅色になっています。 私は、どちらかというと伝統的な製法で作られた後者の方が好きです。

鉄観音の加工方法は、難しく複雑ですが、とても興味深いものです。 伝統の加工方法では、茶樹から開面採で茶葉を摘んだ後、晒青→晾青→揺青→殺青→揉捻→包揉→焙煎→乾燥の順番で行われます。加工の過程で、晾青と揺青を3回から5回繰り返します、また包揉と焙煎も7,8回繰り返して行います。この製法で鉄観音を作る場合、生の茶葉から最後の乾燥を経て終了までに24時間以上かかります。本当に手間がかかる作業です。 一般的に、烏龍茶の製法は、殺青前までは紅茶の加工方法に似ており、殺青後は緑茶のそれに似ています。ですから烏龍茶は、紅茶の甘みがあり、緑茶の清香もあるのです。

こうした伝統的な製茶方法で作られた鉄観音は美味しいのですが、現代の消費需要に追いつかないため、今は機械が導入され、製茶が行われています。 最新の機械式製茶方法の特徴は、エアコンの入った工場でお茶が作られるということです。軽い晒青、軽い揺青、軽い発酵、長い晾青が特徴の清香タイプの鉄観音を作る場合、工場内のエアコンは、晾青工程での温度は18~19℃、湿度は65%~75%に保たれます。また、濃香タイプの鉄観音の場合は、晾青工程での温度は20~22℃、湿度は70%~80%とのことです。
工場の人達から、低い温度の中で製茶をすると、香りが高く、渋みの少ないお茶が作られると教わりました。

以下に、
A.伝統的な製茶方法
B.一般的な機械製茶方法
C.最近の機械製茶方法(清香タイプの鉄観音の場合)
をお見せします。

工程の違いや使われている機械など、違いがよくわかると思いますよ。 学習の参考にされて下さいね。

A.伝統的な製茶方法
晒青 晾青 揺青
殺青 揉捻 包揉
再度、包揉、焙煎を繰り返し、最後に乾燥して仕上げます。
焙煎(乾燥) 茶葉を整え、もう一回焙煎。  

 

B.一般的な機械製茶方法
晒青 晾青 揺青
殺青 包揉の為の準備作業 包揉
再度、包揉し、最後に乾燥して仕上げます。
包揉 解包  

 

C.最近の機械製茶方法(清香タイプの鉄観音の場合)
晒青 晾青 揉捻
茶葉を整える 殺青 茶葉を取り出す
緊圧。一度茶葉を解放し、もう一度緊圧する。 最後に乾燥して仕上げます。

 

2013年8月 張莉穎

ページTOPへ戻る