中国茶アドバイザー/インストラクター

VOL.25 茶果 

梁婷玉的茶視野  Chloe’s Tea World
VOL.37【茶訊】3月18日に西湖龍井茶が摘まれました!

之前去贵州茶园考察时,在茶园中看见掉落的茶果,回来后翻了一些书籍,补了一点关于茶果和茶叶籽的知识。在此分享。
专门记录茶果的书很少,翻阅到这一本描述得比较全面,这是一本比我年龄还大的书呢,由中国农业科学院茶叶研究所主编,1983年出版的。

先日貴州の茶畑を訪れた際に茶畑に茶の実が落ちていました。
帰宅後、何冊かの書籍に目を通し、茶の実とお茶の種について勉強したので、皆様にご紹介したいと思います。
茶果を専門とした書籍は少なく、中国農業科学院茶葉研究所が編集し、1983年に出版された書籍に基づいて概略を説明していきます。

茶果通常有五室果、四室果、三室果、二室果、单室果。常见的是一到三室,鲜有四、五室。茶果的形状与内含种子粒数有关,一般情况下[1],如果单室果每果1粒的,呈圆形;二室果每果2粒的,近长椭圆形;三室果每果3粒的,近三角形;四室果每果4粒的,近方形;五室果5粒的,近梅花形。

茶の実には通常、5粒、4粒、3粒、2粒、1粒の種がつく事があります。1~3粒が一般的で、4、5粒がつくことは少ないようです。 茶の実の形状は中の種の粒数と関係していて、一般的には[1]、1粒であれば円形、2粒であれば長楕円形、3粒であれば三角形、4粒であれば方形、5粒であれば梅花形となります。

[1] 一室通常1-2粒种子,偶有一室3-4粒的。也有0粒的情况,称“空室”。
[1] 通常は1~2粒、まれに3~4粒の種子があります。 また、「空室」と呼ばれる種が0の場合もあります。

果实大小因品种而不同,一般直径3-7厘米,较原始的树种果实直径可达5厘米以上。茶果的幼果都是绿色,成熟后的颜色和茶树品种有关。有绿色、紫红色、褐色等。茶果的形成约需18个月左右,一般10月中旬左右种子成熟,因为此时正值茶树的花期,所以有花果共存的现象。

品種によっても実の大きさは異なりますが、一般的には直径3~7㎝で、より原始的なものだと5㎝以上の果実もあります。 茶の実が若い時は実は全て緑色です。成熟後の色は茶の木の品種と関係していて、緑色や赤紫色、褐色などになることがあります。 茶の実になるまでには約一年半ほどかかり、一般的には10月中旬頃に成熟します。この時期は茶の木の花期なので、お茶の花と実は同時に実ることになります。

茶果里的种子我们成为“茶叶籽”,其色泽有黑褐、棕褐、油黑等。中国茶叶籽资源极其丰富,过去大都任由其落地腐烂,十分可惜。随着研究深入发现其利用价值后,用途逐渐广泛了。可用来榨取茶籽油供人食用,茶叶籽榨完油后的茶渣可研磨成粉,制成的茶籽粉是天然清洁剂。茶籽粉做的洗涤剂可用来代替化学洗涤剂,既去除油污,又不伤手(茶多酚可抗衰老,其油的成分可滋润皮肤)。

茶の実の中の種は「茶葉籽(茶果の種子)」と呼ばれ、黒褐色や銅色、黒光りした色などがあります。中国では茶葉籽は非常に豊富ですが、残念ながら昔はほとんどが地面に落ちて腐ってしまっていました。
しかし、研究が進み、茶の実の利用価値を見出したことで、利用用途は徐々に広がってきています。
茶の実の種子からは油を採り食用にすることができ、搾り終わった殻は粉にして無添加洗剤になったります。この洗剤は普通の洗剤の代わりに使用でき、油汚れを落とすだけでなく、手にも優しい洗剤です。また、お茶に含まれるポリフェノールはにはアンチエイジング効果があり、その成分は肌に潤いを与えてくれることも分かっています。

(剥去果皮后的茶叶籽外观) (皮を剥いた茶葉籽の外観)

梁婷玉老師

中国国際茶文化研究会 執務室副主任であり茶藝師の審査員でもある梁婷玉老師。
中国国際茶文化研究会のメンバーとして、国際的に活躍し、世界中の中国茶愛好家とネットワークを繋いでいます。
2020年からこちらのコーナーで、彼女が見ている現地の中国茶情報を配信してくれることになりました。
梁婷玉老師は、私たち中国茶アドバイザー/インストラクターの活動に長年協力してくれている大切な茶友です。
お楽しみに。
Instagram : chloe_216