中国茶アドバイザー/インストラクター

VOL.30【你知道吗】西湖龙井茶有统一包装了

梁婷玉的茶視野  Chloe’s Tea World
Vol.30 ご存じですか?西湖龍井茶のパッケージが統一されました!

官方已发布,今年西湖龙井茶的“龙井43”品种于3月12日正式进入开采、“群体种”将于3月下旬开采。

今年の西湖龍井茶は「龍井43」品種の摘み取りが3月12日に正式に始まり、「群体種」は3月下旬から摘み取りが始まることが公式に発表されました。

去年10月,杭州市西湖龙井茶管理协会正式发布西湖龙井茶统一包装。该包装的面市,是在“产地证明标识”的基础上,给西湖龙井茶增加的又一道“身份保障”。西湖龙井茶统一包装在2021年春茶时期开始实施,该包装必须与“产地证明标识”配套使用。
西湖龙井茶统一包装分为两款。
第一款是茶农用统一包装,称为“最杭州,更国际”系列。这款设计中,三潭印月石塔和西湖边的群山形象是杭州的典型象征,西湖龙井茶作为杭州特产,可以成为“最杭州”的代表;另一方面,西湖龙井有着广阔的国际市场,所以也体现“更国际”的概念。设计师兰伯刘把茶叶嫩芽时的嫩绿、采摘时的纯绿和后期的深绿,以及充满阳光和茶香的茶山“白绿”合并在一起放在了设计中,通过色彩的更迭体现西湖龙井茶生长过程。
另外一款为茶企用统一包装,称为“最山水,更意境”系列。用于该款的瓷罐和铁罐造型上立体呈现了断桥、三潭印月等杭州元素。

昨年10月、杭州市の西湖龍井茶管理協会は西湖龍井茶のパッケージを統一することを正式に発表しました。このパッケージが市場に出ることにより「産地証明標記」に加えて西湖龍井茶にまた一つの「身分保障」が増えることとなります。西湖龍井茶の統一パッケージは2021年の春茶から開始され、必ず「産地証明標記」とセットで使われる事が必須となりました。

西湖龍井茶の統一パッケージには二つのタイプあります。

お茶農家用統一パッケージ.jpg
(原文: 茶农用统一包装.jpg)

一つ目は、茶農家が使用するパッケージで「最杭州,更国際」シリーズと呼ばれます。このパッケージのデザインには、三潭印月の石塔と西湖近辺の山々といった杭州ならではのイメージが描かれ、杭州特産の西湖龍井茶を「最杭州(最も杭州らしい)」ものの代表として推奨しています。また、西湖龍井茶には国際的にも大きなマーケットがあるため、「更国際(より国際的に)」という概念も表しています。デザイナーの蘭伯劉は、茶葉が芽吹く時の淡い緑色、摘み取る際の緑色とその後の深い緑色、そして陽光と茶の香りに満ちた茶山の「白緑」を合わせてデザインに取り込み、色彩の変化によって西湖龍井茶が成長する過程を表現しています。

もう一つは、企業が使用する統一パッケージで、「最山水,更意境」シリーズと呼ばれます。このパッケージを陶器製の容器と金属製の容器に使用すると、斷橋や三潭印月といった杭州のシンボルが立体的に出現します。

お茶の企業用統一パッケージ.jpg
(原文: 茶企用统一包装.jpg)

我个人认为,统一包装的规定,在一定程度上有利于保护“西湖龙井茶”这个品牌和规范市场行为,让消费者可以放心购买、买到真品。
但是在某种程度上也牺牲了审美的多样性。若顺利实施,今后市场上也许逐渐看不到风格多样的包装了,有点遗憾。统一包装的实施,也会有一个过渡期。

私は個人的に、統一パッケージの規定が、「西湖龍井茶」というブランドの保護と市場における規則という意味である程度は有利に働き、消費者が安心して正規品を購入できるようになると思っています。でも、美意識の多様性がすこし犠牲になってしまったように思います。
これが順調に実施されていくと、今後は市場でいろいろなパッケージを見ることがだんだんなくなってしまうかもしれないのでちょっと残念です。
この統一パッケージの実施には、ある一定の過渡期もあると思っています。

另外,很多人还关心一个问题——自己买到的西湖龙井茶叶到底是不是正品?现在可以送到官方的“西湖龙井茶质量鉴定中心”进行鉴定了。
关注西湖龙井茶的人也许知道,西湖龙井茶家喻户晓,但一直缺乏权威的质量鉴定机构。市场上真假难以识别,主因有二:一是外地茶叶原料流入原产地,二是“茶标”买卖现象时有发生,对品牌保护和消费者权益都构成威胁。这个机构于2020年10月13日在杭州成立,在采用GB/T 23776-2018茶叶感官审评方法和GH/T 1115-2015西湖龙井茶标准的基础上,聘请了专业的专家团队,从产地、品种、技术三方面辨别西湖龙井的真实性和质量,目的是为政府监管、企业服务、消费者权益保障这三方提供技术支持。

加えて、多くの人々が関心を寄せている問題の一つは、自分が購入した西湖龍井茶はそもそも正規品なのか? ということです。
現在は、公式機関である「西湖龍井茶質量鑑定センター」に送れば鑑定してもらうことができるようになっています。

西湖龍井茶に注目している方ならご存知かもしれませんが、誰もが西湖龍井茶を知っているのに、これまでずっと権威のある品質の鑑定機関がありませんでした。市場で本物と偽物を識別するのが難しいのには、主に二つの原因があります。
一つ目は外地から茶葉が原料として原産地に流入していることです。
二つ目は「茶標(お茶のブランドロゴ)」の売買が時として発生することです。どちらもブランドの保護と消費者の権益に対する脅威です。
この公式機関(西湖龍井茶質量鑑定中心)は2020年10月13日に杭州で設立されました。
GB/T 23776-2018茶葉官能審査評定方法(茶叶感官审评方法)とGH/T 1115-2015西湖龍井茶基準(西湖龙井茶标准)を採用し、プロフェッショナルな専門家チームを招聘して、産地と品種、技術という三つの方面から、西湖龍井茶の真贋と品質を鑑定しています。目的は、政府の監査機関、企業のサービス、消費者権益の保護という三者に対して技術的なサポートを提供することです。

梁婷玉老師

中国国際茶文化研究会 執務室副主任であり茶藝師の審査員でもある梁婷玉老師。
中国国際茶文化研究会のメンバーとして、国際的に活躍し、世界中の中国茶愛好家とネットワークを繋いでいます。
2020年からこちらのコーナーで、彼女が見ている現地の中国茶情報を配信してくれることになりました。
梁婷玉老師は、私たち中国茶アドバイザー/インストラクターの活動に長年協力してくれている大切な茶友です。
お楽しみに。
Instagram : chloe_216