VOL.35【你知道吗】关于茶的“春水秋香”
梁婷玉的茶視野 Chloe’s Tea World
Vol.35 【ご存知ですか?】お茶の「春水秋香」
在中国,谈及茶的季节性区别,往往会说到一个词——春水秋香。
从字面上理解,即是春茶的内含物质丰富,茶汤滋味有厚度,口感佳;而秋茶的香气会更高,出现明显的季节性香气。
中国では、季節によるお茶の違いを語る際に、しばしば「春水秋香」という言葉を使います。字面から、春茶は豊富な成分を含み、味わい深く、口当たりが良いのに対し、秋茶はより香高く、季節特有の香りがあるということが、読み取れます。
很多茶类都会出现这一现象,如乌龙茶、红茶、白茶、普洱茶等[1]。“春水秋香”一词,起初是形容乌龙茶类的铁观音较多。
烏龍茶や紅茶、白茶、プーアル茶など[1]多くのお茶類でこのようなことが起こります。「春水秋香」という言葉は、元々は烏龍茶の種類の鉄観音を表す言葉として多く用いられていました。
从更深一点点探究,是什么造成了这个现象呢?主要从两方面分析:
首先,茶叶中的香味物质,主要来源于两个方面:一是在鲜叶生长过程中生成的;二是在制作过程中形成的。
造成“春水秋香”这一现象,从上面两方面分析:一是原料,二是制作时的气候条件。个人认为,制茶时的气候条件这一因素影响占比更大些。
さらに深く掘り下げてみましょう。なぜこのようなことが起こるのでしょうか? 主に二つの面から分析します。
まず、茶葉に含まれる香気成分のもとは、茶葉が成長する過程で生成されるものと、製茶の過程で形成されるものの2つに大別されます。
「春水秋香」が起こる原因を、一つは原料から、もう一つは製茶の時の気候条件からの2つの側面から分析してみたいと思います。
個人的には、製茶時の気候による影響が大きいと考えています。
从原料的角度看,芳香油是形成茶叶香气的基础,一般来说,秋季的茶鲜叶含有更多的芳香油。有人做过实验,同品种同重量的茶鲜叶,芳香油的含量比例,春:夏:秋=7:6:10。也就是说,正常情况下,秋茶鲜叶的芳香油含量高于春茶鲜叶。
まずは原料という角度から見てみましょう。茶葉の香りのもととなるのは、芳香油です。一般的に、秋の茶葉にはより多くの芳香油が含まれています。ある人が行った実験によると、同品種・同重量の茶葉に含まれる芳香油の含有比は、春:夏:秋で、7:6:10となるそうです。つまり、通常の状況下では、秋の生茶葉に含まれる芳香油は春よりも多いということになりますね。
从制茶时的气候条件角度看,春日里雨水多,空气湿度大,茶鲜叶持嫩性好,茶汤滋味丰富有层次。也基于此,消水不及,导致春茶的香气不是特别张扬;而秋天采的茶,因气候较干燥,鲜叶消水顺畅,自然呈现的香气较春日高扬。
次に製茶時の気候条件から見てみましょう。春は雨が多く、空気も湿っていますので、茶葉は水分が多くて瑞々しく、豊かな深い味わいとなります。これは、水分が抜け切らないため、春茶の香りが引き立たないということでもあります。対して、秋摘みのお茶は、気候が乾燥しているため、茶葉の水分が抜ける過程がスムーズなので、春茶に比べ、自ずと香り高くなります。
总体来说,茶叶香气的形成是个复杂的过程,影响因素多。在中国,秋日里大多乌龙茶、红茶、白茶产区秋高气爽,温差也大,所以更容易出现香气高的特征。
まとめると、茶葉の香りは複雑な過程によって形成されるもので、多くの要素が影響しています。中国では、秋に摘まれる烏龍茶、紅茶、白茶の産地の多くが、秋に気温差があり、さわやかな気候の地域であるため、香り高いという特徴が現れるのです。
图片来源:水仙哥
写真出典:水仙哥
[1] “春水秋香”现象,主要出现在制作周期长的茶类里。
[1] 「春水秋香」は、主に製造周期の長いお茶類に現れます。
梁婷玉老師
中国国際茶文化研究会 執務室副主任であり茶藝師の審査員でもある梁婷玉老師。
中国国際茶文化研究会のメンバーとして、国際的に活躍し、世界中の中国茶愛好家とネットワークを繋いでいます。
2020年からこちらのコーナーで、彼女が見ている現地の中国茶情報を配信してくれることになりました。
梁婷玉老師は、私たち中国茶アドバイザー/インストラクターの活動に長年協力してくれている大切な茶友です。
お楽しみに。
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