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VOL.28 浙江松阳的春茶开采了

2021/02/24

梁婷玉的茶視野  Chloe’s Tea World
Vol.28 浙江省松陽県 春茶の摘み取り始まる

近日,浙江大部分地区天气回暖。
2月7日,在浙江南部的丽水市松阳县的一些茶园里,茶树已冒出嫩绿新芽!茶农们开始采摘今年首批春茶了。

ここ数日、浙江省のほとんどの地域に暖かさが戻ってきています。
2月7日、浙江省南部にある麗水市松陽県のお茶畑で新芽が出ました!
お茶農家の人たちが、さっそく、今年一番の春茶の摘み取りを始めています。

松阳县叶村乡松山村的茶农章葱美正熟练地采摘乌牛早[1]的芽头。
她说,自家茶园光照较好,茶芽冒得快,会比其它地方提前几天开采。
但感觉前几年采芽头时,芽比较大、手拿起来感觉重一点,今天的茶芽拿到手里感觉有点轻。

松陽県葉村鄉松山村の茶農家、章蔥美さんが慣れた様子で烏牛早[1]の芽を摘み取っています。
彼女によると、自分のところのお茶畑は日当たりが良く、お茶の芽が出てくるのが早いため、他の場所よりも数日早く摘み取りを始められるのだそうです。
でも今年は、お茶の芽を手に取った感じが少し軽めで、数年前の摘み取りの時の方が芽が大きく重い感じがしたとのことでした。

据分析,原因有二:一是由于气温回升速度快,茶芽没有充足的生长周期,所以没有往年饱满;二是以往春茶为了增产增收,采摘前茶农会对茶树进行管理维护,施一次肥料,而今年受持续干旱天气影响,维护施肥并没有起到多大作用。

分析してみると、二つの原因があるようです。
一つ目は気温上昇のスピードが速く、お茶の芽が十分に成長する時間がなかったので、以前のように大きくないこと。
二つ目は以前から春茶には増産のため、お茶農家が摘み取り前にお茶の木の保護を行い、肥料を入れていたのですが、今年は乾燥した天気の影響で、お茶の木の保護と肥料もあまり役に立たなかったことです。

在新茶季节,春茶是“一日一价”,这几天的茶青品质虽略有下降(茶芽偏瘦),但价格相比去年同期有所上涨。
据悉,松阳县2.1万余亩[2]乌牛早都将陆续进入采摘期。不知今年此地的春茶口感如何?拭目以待。

新茶の季節になると、春茶は「一日一価」と言って毎日値段が変わります。
ここ数日は、お茶の品質が若干低いので(お茶の芽が痩せているので)、価格が落ちていますが、価格は去年と比べると少し値上がりしています。
松陽県にある2.1万畝[2]の烏牛早は次々に摘み取りの時期を迎えています。
今年、この地方の春茶の口当たりはどんなものでしょうか? 期待して待ちたいと思います。

[1] 乌牛早,茶树品种名。乌牛早已有300多年的栽培历史,其最大特点,就是“早”。属于中国茶树中特早发芽的品种,发芽密度较大,芽叶肥壮,富含氨基酸,适制绿茶。

[2] 1亩约等于666.7㎡
*图片来源:松阳新闻

[1] 烏牛早、お茶の木の品種。烏牛早の栽培にはすでに300年以上の歴史があり、その最大の特徴は「早い」ということです。中国にある茶の木の中でも、特に芽を出すのが早い品種の一つです。芽の密度が比較的高く、お茶の芽と葉がよく肥えています。アミノ酸を豊富に含んでいて、緑茶に向いています。

[2] 1畝は約666.7㎡です。
*写真出典:松陽ニュース

梁婷玉老師

中国国際茶文化研究会 執務室副主任であり茶藝師の審査員でもある梁婷玉老師。
中国国際茶文化研究会のメンバーとして、国際的に活躍し、世界中の中国茶愛好家とネットワークを繋いでいます。
2020年からこちらのコーナーで、彼女が見ている現地の中国茶情報を配信してくれることになりました。
梁婷玉老師は、私たち中国茶アドバイザー/インストラクターの活動に長年協力してくれている大切な茶友です。
お楽しみに。
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