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Vol.14【今日之茶】惠明茶

2020/05/14

梁婷玉的茶視野  Chloe’s Tea World
VOL.37【茶訊】3月18日に西湖龍井茶が摘まれました!

【今日之茶】
惠明茶  - 江南山野有兰香 ー
<江南の野山に広がる蘭の香り>

春夏相交,偶有夜雨。一盏惠明茶,带来不少平和。

春から夏への変わり目、夜に雨が降る季節。
一杯の恵明茶が豊かな安らぎをもたらしてくれます。  

惠明茶,因唐代高僧“惠明”而得名。唐时,惠明和尚建寺于景宁的南泉山,带着畲民在寺庙周围辟地种茶。碧水青山,茶树从此渐渐遍布于景宁的乡村民间。
而今惠明茶又称“金奖惠明”、“景宁惠明茶”。因在1915年时,美国旧金山为纪念巴拿马运河凿成通航而举办的“万国博览会”上,惠明茶荣膺一等证书和金奖,所以它一度被称为“金奖惠明”。
2011年,中国国际茶文化研究会授予景宁畲族自治县“中国茶文化之乡”称号,金奖惠明茶被评为“中华文化名茶”。

恵明茶は唐代の高僧「恵明」から名付けられました。唐の時代、恵明和尚が景寧の南泉山に寺院を建立し、シェ族(畲族)の人々を伴い、寺院の周囲を開墾し茶を植えました。青く澄んだ水と緑豊かなこの地で、茶の樹は徐々に景寧の村々に広がっていきました。  
恵明茶はまたの名を「金賞恵明」、「景寧恵明茶」と言います。1915年、パナマ運河の開通を記念して米国のサンフランシスコで開催された「太平洋万国博覧会(通称:パナマ万博)」において、第一級品の証書と金賞を獲得したことから「金賞恵明」と呼ばれるようになりました。  
2011年、中国国際茶文化研究会は景寧シェ族(畲族)自治県に「中国茶文化の郷」の称号を与え、金賞恵明茶は「中華文化の銘茶」と評されています。

*产地:
浙江省丽水市景宁畲族自治县

*品种:
当地群体种(この土地の伝統的な品種)

*提供者: 毛杨鑫
惠明茶手工制作技艺非遗传承人,并先后荣获“狗牯脑杯”全国绿茶大赛金奖、“宁红杯”全国手工红茶比赛金奖等多个奖项。

*提供者:毛楊鑫氏
毛楊鑫氏 は恵明茶の製茶技術文化継承人です。これまで「狗牯脳杯(全国緑茶大会)」や「寧紅杯(全国紅茶製造大会)」で金賞を受賞し、他にも数多くの賞を受賞た経歴を持っています。

*基本工艺:
螺形惠明茶:采摘(一芽一叶至一芽二叶初展)→摊放→杀青→捻揉→做形→提香→成品。
螺形是惠明茶常见的类型,另还有扁形。

*基本的な製茶工程:
螺形惠明茶:采摘(一芯一葉から一芯二葉まで)→摊放→杀青→捻揉→做形→提香→成品。
恵明茶は一般的に螺形(小さく縮れたような形)ですが、他に扁平型のものもあります。

毛楊鑫氏は、現在緑茶と紅茶を作っています。茶畑のある山の麓で、家畜を飼いながら、小さな茶室のある家でご家族と一緒に暮らしている彼の生活はとてもシンプルで趣があります。
彼のお茶に対する姿勢はとても真面目で、製茶を行っている時は昼も夜もお茶に向き合い、ご家族皆が4時間睡眠の日々になる事もあるそうです。
彼の思いと暮らし方を聞いて、私もいつかそんな風に暮らしてみたいなと思いました。
(梁婷玉老師 談)

*品质特征:
外形:色泽翠绿光润,银毫显露,条索紧细卷曲
汤色:嫩绿清亮
香气:兰花香显,微微带果香
滋味:鲜爽甘醇
叶底:匀嫩成朵

*品質の特徴:
外観:色はエメラルドグリーンで、白い産毛が表面にあり、一枚一枚がしっかり巻いている
水色:透き通った浅緑色
香気:蘭の香りと微かな果物の香り
滋味:すっきりして濃厚な甘みがある
茶殻:みずみずしくて均一である

*沏泡方法:
单杯上投法[1](茶水不分离)或者盖碗沏法(茶水分离)均可。
水:矿泉水或纯净水
水温:80-90℃

*淹れ方
上投法[1](茶葉とお湯を分けない方法)もしくは蓋碗(茶葉とお湯を分ける方方法)のどちらでも良いと思います。
水:ミネラルウォーターまたは純浄水
水温:80-90℃

惠明茶比较耐泡,有“一杯鲜,二杯浓,三杯甘又醇,四杯五杯茶韵犹存”的说法。

恵明茶は比較的長い時間浸しても問題なく、「1杯目はすっきりとおいしく、2杯目は濃く、3杯目は濃厚で甘く、4杯目5杯目でも茶の味わいが残る」と言われています。

毛楊鑫氏 の息子さんです。下部に一緒に製茶を行っている動画もお届けします。

[1]上投法:
即“先水后茶”——杯子内注水至7分满,然后拨入茶叶。此法适合毫较多、芽叶细嫩的茶。

[1] 上投法:
上投法とは、お湯を先に入れその後に茶葉を入れる方法です。
器に7分程度お湯を入れ、その後茶葉を入れます。 この方法は、産毛が多く、繊細な茶葉の場合に適しています。

*建议保存方法:
密封,0~4度冰箱冷藏。

*推奨保存方法 :
密封して0~4度で冷蔵保存することをお勧めします。

息子さんの製茶をするしぐさがとても可愛い!

梁婷玉老師

中国国際茶文化研究会 執務室副主任であり茶藝師の審査員でもある梁婷玉老師。
中国国際茶文化研究会のメンバーとして、国際的に活躍し、世界中の中国茶愛好家とネットワークを繋いでいます。
2020年からこちらのコーナーで、彼女が見ている現地の中国茶情報を配信してくれることになりました。
梁婷玉老師は、私たち中国茶アドバイザー/インストラクターの活動に長年協力してくれている大切な茶友です。
お楽しみに。
Instagram : chloe_216